カテゴリー: <span>国語・漢字</span>

「せいさいよだつ」の起源を探る

 生殺与奪を「せいさいよだつ」と読む人がしばしばいるようです。斯く言う私もそう読んでいた一人で、感覚でそう読むものと誤解したか、あるいは当時読んだ書籍に振ってあったルビを鵜呑みした可能性が高く、推測するに1990~2000年代にこの読み方が広まったとみています。それを証明するため、手持ちの書籍やネットから「せいさいよだつ」とルビを振っている書籍を手あたり次第探し出しリスト化することで、「せいさいよだつ」と読まれるようになった起源がいつごろかを探ってみました。

日本で作られた「外来語」「漢語」

 外国から到来した言葉や中国から伝わった漢字は、受容性の高い先人達に消化され、新しい日本語として多く生まれ変わりました。反面、私たちにはその言葉が外国由来なのか日本製なのかわからないことも多く、勉強を兼ねて調べてみました。

英語になった日本語(English words of Japanese origin)

 bushi、samurai、kabuki、noh、sushi、tempuraなど、古典芸能や日本独特の食文化がそのまま英語として使われる事には特別感動しないのに、意外な言葉が英語になっているとなぜか胸熱になります。ここに掲載した多くは英語版のWIKIPEDIAに掲載されていましたが、加えて特定の単語がどの程度頻繁に書籍に出現しているかをカウントしてくれるGoogle Books Ngram Viewerを用いて、その語句の広がり方も調べてみました。

全国公立高校入試国語・漢字(読み)出題回数順スライドカード103語

 全国公立高校入試問題の国語に出題される漢字の「読み」のみの、平成10年から令和3年までの約4000題(※数都道府県で数年分の漏れ有)から出題回数を算出し回数順に並べ替えたいわゆる「出る順スライドカード」を作成しました。

「「ひとだんらく」は誤り」は誤り

 対面ではなかなか注意できなくても、ネット上には「その使い方はおかしい・その読み方は誤用だ」と指摘する“誤用バスターズ”を散見します。優しく指摘するなら良いですが、一方で言語は語源のまま使われるとは限らないのに、語源と異なるから「誤用」として広めるサイトがあり、それを鵜吞みにしたのかなぜか既知の優位に立って厳しく詰る人もいて、それはまるで「自粛」警察のように虚しく、ただただ脅威です。意志疎通することで成立する会話で用いられる語彙を安易に「誤り」と広められると弊害が出るので、これ以上広まらないように指摘しておきます。

熟語の漢字が常用漢字かを一気に調べる

 2010年に常用漢字が1945字から2136字に増えたのもあり、ある熟語で使われている漢字が何年で習う漢字なのか、新たに加えられた常用漢字かと気になることが仕事柄多いので、拙作の単位換算ドットコムに任意の熟語からその熟語で使われている各漢字がいつ習う漢字なのかを調べる機能をつけました。