中国バブル崩壊報道過熱も経済は着実に成長。米国の対中貿易輸入額が過去最高見込み

中国バブル崩壊報道過熱も経済は着実に成長。米国の対中貿易輸入額が過去最高見込み

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 最近中国バブル終焉に関する話題が豊富な一方で、統計を見ると中国経済の着実な成長ぶりを垣間見ることができます。ここではアメリカ合衆国国勢調査局(Census Bureau)公表の対中貿易輸入額を元に、米中対立の中で着実に成長している中国経済を紹介します。中国の統計を信じられない人にお勧めです。

① 対中自動車関連品輸入額が22年度最高見込み

 日本の自動車産業の歴史は長く、アメリカ、ドイツに並ぶ自動車生産国でした。しかし円高や韓国、インド製自動車の発達によって、2008年には1990年ピークの2分の1以下まで減少しています。一方、中国の自動車製造は2000年以降増加し、22年度の自動車関連製品の輸入額は過去最高の見込みとなっています。

◆世界の自動車生産台数の年推移(1950-2019)

② コロナ禍に乗じて医薬品輸入額も日本を抜く

 中国製医薬品の輸入額も年々増加傾向でしたが、新型コロナの治療薬として抗マラリア薬が効果的とされ、21年、22年に爆発的な輸入増が起きています。このペースで輸入が続くと100億ドル(約1兆3000億円)を超え、初めてアメリカの医薬品輸入額で日本が中国に抜かれる見通しです。

③ 半導体で米中対立も競合企業台頭で結局中国はマクロ的には好調

 電気機器類のうち携帯電話関連機器の輸入額は半数を占めています。米国がファーウェイやハイクビジョンへの規制を強める中で、中国の携帯電話関連機器メーカーは群雄割拠化しむしろ産業は活性化しており、バイデン政権下の輸入額は再び増加傾向にあります。

④ 化合物も過去最多見込み

 下図項目別輸入額の「2933 Heterocyclic Comp, Nit Hetero-atoms Only」は複素環式化合物で、アメリカの薬品に用いられている化合物です。化合物輸入額も2007年を分岐点に日本を上回り、22年度はまだ6月の段階で輸入額が74億ドルを超えています。

④ 機械類も広範囲に及び過去最高規模見込み

 機械類も強いです。中国は温暖化も味方につけ、エアーコンディショナーや空調機器、冷蔵庫の輸出が年々増加しています。その他食器洗い機、洗濯機などの家電から工業用遠心分離機、真空ポンプ、フォークリフト、小物は工具、タイプライターパーツまで、あらゆる機械類のアメリカ対中輸入額が過去最高見込みの模様です。

【参考】米国の3カ国からの輸入額推移比較

【参考】日米中の累積公債年推移

 アメリカはCongressional Budget Office(CBO)、日本は財務省、中国の公債は国家統計局「中央財政債務余額状況」のデータを元に作成した累積公債残高の推移です。少額ずつ財政出動する日本に対し、加速度的に投資額を増やしている米中経済は発展し、ビジネスの主戦場となっています。

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