唐音の熟語一覧

唐音の熟語一覧

この記事を読むのに必要な時間は約 2 分です。

 中国伝来の文字を漢字といいますが、必ずしも全て「漢」王朝で作られたわけではありません。ましてや語音ともなると広大な地域ごとに、また時代によって盛衰する王朝によって異なりました。日本に伝わった漢字には以下の読みがあるそうです。

漢音:平安時代の初めごろまでに遣唐使・留学僧などにより伝えられた、唐の首都長安の北方標準音に基づく語音。
呉音:平安中期以後に多く伝えられた語音。北方系の漢音に対し南方系の呉音は柔らかな感じがある。
唐音:江戸時代に長崎を通じて伝えられた宋から明、清王朝の初期までに使われていた語音。

 もっとも新しい語音である唐音は数が少ないので、日本語として使われている数も少ないということで日本国語大辞典を用いて調べてみました。料理や食料の名称に使われるものが多いです。太字の漢字と語音が唐音です。

杏子
あんあんどんあんぎゃあんず
散臭い
さんきゃんきんとん
西
ぎんなんけんぴんすいすいとん
提灯東京
ちょうちんとんきんひょうきんとん
まんじゅうようかんよう

その他の唐音

暖簾(ノレン)…宋音で「ナンレン」の音便により「ノウレン」に変化し、さらに短縮された説と、唐音「ノンレン」から「ノレン」に転じた2つの説がある。

湯婆(タンポ)…湯たんぽ。湯湯婆は重複表現。

漆喰(シックイ)…唐音で「石灰」を「シックイ」と読み、「漆喰」は当て字。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です